保育園看護師によくある悩み~業務内容~
保育園は病院のように病気やケガの人が来る場所ではありません。医療処置がほとんどなく看護師としてスキルを発揮できる場も少ないため、看護師として物足りなさを感じたりスキルが下がってしまうことに悩んでいる人もいます。
医療処置が少ない
保育園では病気やケガの対応は応急処置程度です。採血や点滴などの医療処置をする機会はほとんどないため、急変対応や採血が苦手な人には働きやすい職場です。ですが、医療処置が少なすぎることに物足りなさや不安を感じる人もいます。医療業界は日進月歩の世界なので日常的に看護スキルを磨いていないと看護師として腕が衰えてしまうため、保育園から病院に転職した時にブランクがありすぎてついていけなくなるのではないか、と心配しているのです。
看護師の専門性を必要としない業務ばかり
保育士と同じような保育業務はありませんが、食事やおやつの介助をしたり、おむつを交換したり、子どもたちと遊んだりといった保育補助の仕事はあります。それ以外にも行事の壁面作成や買い出しなど看護師でなくてもできる仕事を任されることがあります。子どもたちが笑顔で楽しく過ごすために大切な仕事ですが、誰にでもできる仕事なので「看護師なのに」と不満を感じたり、看護師としての役割を小さく感じて悩んでしまう人もいます。病院と保育園では看護師としてのベースが違うため、まったくの別物として考えておかなければ保育園看護師としてやっていくのは厳しいでしょう。
把握しなければならない子どもの人数が多い
病院の規模にもよりますが、病棟に入院している患者よりも保育園にいる子どもたちの人数の方が多いです。保育園で働く看護師の数は1人しかいないため、病院のように担当制にすることはできません。1人で全園児の健康管理しなければならないため、数十人~数百人の子どもたちの情報を把握するのは大変です。子ども1人ひとりの情報を確認するのにかなりの時間がかかってしまうため、つらいと感じる人もいます。
保育園独自のルール
保育園によってルールは異なります。園長の方針や運営母体の価値観・信念など理由は様々ですが、そのルールによって保育園看護師の業務が決まるため、やり方が合う・合わない、といった悩みを持つ人もいます。元々、看護師は学校や国家試験で保健や衛生を学んでいます。エビデンスに基づいた計画を立てるのにも慣れていますが、保育園特有のルールや慣習が立ちはだかって聞き入れてもらえない場合も多く、やりたいことができないことに葛藤を感じています。