保育園看護師によくある悩み~スキルアップ~
保育園で働くと子どもたちの元気な笑顔に癒される一方、独特の環境でのお仕事に、多くの看護師さんがスキルアップに関する悩みを抱えているのではないでしょうか。その悩みにじっくりと向き合ってみましょう。

看護師のスキルが身につけにくい
保育園看護師の主な仕事は、園児の健康管理とケガや病気への対応です。しかし、現実には保育士と同じように日誌を書いたり、クラス担任を持つケースもあると聞きます。「せっかく看護師資格を持っているのに」と、モヤモヤしてしまう瞬間もあるかもしれません。例えば、熱を出した子どものお迎え連絡、オムツ替え、お昼寝の見守り、これらは確かに大切な業務ですが、看護師の専門スキルを活かせる場面とは言えませんよね。本来であれば、感染症対策や健康教育、アレルギー対応など、看護師としての知識や経験を深めたいのに、日々の業務に追われてなかなか学習時間を確保できないジレンマを抱える方もいるのではないでしょうか。
さらに、園によっては看護師が一人しかいない職場も珍しくありません。先輩看護師からの指導や相談の機会は限られ、スキルアップの方法も分からず、一人で悩んでしまう。そんな孤立感に苛まれることもあるかもしれません。
求められるスキルは山積み?
保育園で働く看護師には、実に様々なスキルが求められます。まず大切なのは「予防」の視点です。感染症対策や衛生管理は、園児の健康を守る上で欠かせません。例えば、ノロウイルスやインフルエンザが流行する時期には、正しい手洗いや消毒方法を園児や保護者、そして職員にも分かりやすく伝える必要があります。そのためには、常に最新の知識をアップデートし、状況に応じて適切な対応ができるように準備しておくことが大切です。
また、保護者や保育士とのコミュニケーションも重要です。例えば、食物アレルギーのある子どもの場合、保護者の方と入念に情報共有を行い、除去食の内容や緊急時の対応方法などを確認する必要があります。保育士とも連携を取り、誤ってアレルゲンを摂取しないよう細心の注意を払わなければいけません。このように、正確な情報を分かりやすく伝え、相手の不安を取り除くためのコミュニケーションスキルは、保育園看護師にとって必須と言えるでしょう。
さらに、園児への年齢に合わせた健康教育も大切な仕事です。例えば、歯磨きの大切さを伝えるために、可愛いイラストを使って説明したり、歌や踊りを取り入れたりと子どもたちが楽しく学べるような工夫も大切です。保護者や職員に対しては、健康意識を高めるための情報提供やセミナーなどを担う場面も出てくるでしょう。
そして、忘れてはいけないのが、保育の一員としての柔軟な姿勢です。運動会や発表会などの行事、日々の保育活動への積極的な参加。求められる役割は多岐に渡り、戸惑うことも多いはずです。病院勤務とは全く異なる環境、求められるスキルの幅広さ、保育園看護師の仕事は、決して楽ではありません。だからこそ、多くの看護師が、スキルアップに関する悩みを抱えているのではないでしょうか。