保育園看護師によくある悩み~人間関係~
看護師の悩みとして必ず挙がる「人間関係」ですが、保育園も例外ではありません。ここでは保育園看護師が抱える人間関係の悩みを「保育士との関係」「保護者との関係」の2つの視点で見ていきます。
保育士との関係
病院やクリニックには看護師がたくさんいますが保育園では看護師が1人だけ、というのも珍しくありません。孤独を感じることもありますが、それ以上に大変なのは保育士に業務内容を理解してもらえないことです。忙しく立ち回っていても「何をしているの?」という目で見られたり、デスクワークをしていると「座っている暇があったら手伝ってくれればいいのに」と陰口を叩かれることがあります。保育園看護師として一生懸命働いているだけなのですが、保育士の業務とは全然違う内容なのでなかなか理解を示してくれないのです。保育士の多くは看護師の仕事を子どもたちが病気になったり、ケガをした時に対応するだけだと思っています。保健衛生や感染症予防はそこまで緊急性が高くないと考えているため、病気やケガの対応をしていない時は仕事がないと見なしているのです。業務の内容を詳しく伝えてもきちんと理解してくれる人が少ないため、保育士との間に溝が広がってしまい、人間関係に軋轢をきたし悩んでいる人も少なくありません。
また、女性が多い職場ではグループになる傾向がありますが、職種によってグループ分けされることも少なくありません。大勢いる保育士の中に看護師が1人だとどうしても孤立しやすく、コミュニケーションを取りたくても会話が成立しない場合もあります。中には、ミーティングに看護師1人だけ呼ばれないなど業務に支障が出る場合もあります。他にも看護師がいれば相談したり励ましてもらうことができますが、1人だと誰にも話すことができずただ孤独を深めてしまうだけです。精神的にじわじわと追い詰められてダメージが溜まってしまい、保育園看護師を辞めてしまう人もいます。
保護者との関係
保育園は保護者にとって大切な子どもを預ける場所なので、保育中のケガや事故には敏感に反応します。多少のケガなら想定内ですが、思っている以上に大きなケガをした場合は保育園に対してクレームをいってくる保護者もいます。また、働いている保護者ばかりなので、子どもが保育中に発熱しても「そのくらいの熱なら保育可能ですよね?」や「突然いわれても仕事は抜けられないのですぐに迎えに行けません」と、子どもの体調が悪いから連絡したのに逆に非難されてしまうこともあります。かけがえのない我が子を預けているとはいえ、保護者によって考え方や集団生活への理解は違います。そのような認識の違いを踏まえて対応しなければトラブルを起こしてしまうだけです。